[Preprint] May 28, 2025
本論文は、日本国内における金融分野での大規模言語モデル(LLMs)の研究と応用動向を包括的に調査・整理したサーベイである。2022年11月のChatGPT公開以降、2025年3月までに発表された日本語の関連論文69本を収集し、タスク軸(分類・生成・予測・構築・評価・その他)および目的軸(意思決定の高度化・業務の効率化・モデル性能の評価)に基づいて分類・可視化を行った。最多の研究は「分類」タスクに集中しており、特にセンチメント分析やESG評価が中心的テーマとして浮上している。次いで「生成」タスクが多く、レポートや要約文の自動生成による業務の効率化を目指す研究が目立った。一方で、予測や評価タスクは相対的に少なく、今後の研究課題とされる。さらに、実務への応用に際しての判断基準と検討課題を提示した。
LLMs; 大規模言語モデル; 金融応用;
@preprint{Nakagawa2025-survey, title={{本邦金融分野における大規模言語モデルに関するサーベイと展望}}, author={中川 慧 and 平野 正徳 and 高野 海斗}, doi={10.51094/jxiv.1268}, year={2025} }