2024年度人工知能学会全国大会(第38回), p. JSAI2024_3D5GS205, May 30, 2024
2024年度人工知能学会全国大会(第38回) (JSAI2024)
本論文では,金融資産リターンにおいて共通ファクターを除去したあとに残る残差リターンに注目し,良い性質を持つ残差リターンを抽出する方法を提案する.通常の主成分分析による方法では,共通ファクターの数を決める必要があり,数を多くすると共通ファクター成分を多く除去できるが,ノイズを含む可能性があるというトレードオフが存在する.提案手法は,リターンをランダムに2つのグループに分け,片方でファクター(主成分ベクトル)の抽出を行い,もう片方で固有値の推定を行う.そして固有値を均一化するような変換を施した変換行列を作成することで,これまでのPCAよりも安定的にかつ良い性質をもつ残差リターンを抽出することができるようになる.本論文においては,人工および実際の市場データに基づいた分析により,提案手法は性質が良い残差リターンの抽出ができることを実証する.
マルチエージェント; 金融市場; ミクロ的基礎づけ;
10.11517/pjsai.JSAI2024.0_3D5GS205
@inproceedings{Imajo2024-jsai38, title={{主成分等価法による残差リターン抽出}}, author={今城 健太郎 and 中川 慧 and 的矢 知樹 and 平野 正徳 and 青木 雅奈 and 今長谷 拓}, booktitle={2024年度人工知能学会全国大会(第38回)}, pages={JSAI2024_3D5GS205}, doi={10.11517/pjsai.JSAI2024.0_3D5GS205}, year={2024} }